#検証 GeneXusのバージョン管理について③
2021年09月01日こんにちは、植田です。
前回に引き続き、GeneXusのバージョン管理について検証していきたいと思います。
前回は1つのシステム内で継続的な運用を行うための検証を行いましたが
今回はシステムをパッケージに見立て、
・本流と派生バージョン間での比較及び差分抽出
・機能の統合
について検証を進めていきたいと思います。
(参考 ) 派生バージョンの作成
始めに、現在時点のKBをフリーズします。
今回はVersion1.01を作成しました。
作成した1.01を右クリック→新バージョンを選択し、名前とデスクリプションを入力後、作成ボタンを押下します。
派生バージョンの作成は以上で完了です。
■オブジェクトの差分取得について
派生バージョン内でのKB管理は前回の記事と同様の運用方法になります。
今回は派生バージョンと本流バージョンの両方に変更を加え、オブジェクトの差分を取得してみたいと思います。
・ 項目属性の変更(値の拡張)
・ 項目の追加
・ 改修箇所の重複
(改修後)
それでは前回と同様、派生バージョンと最新KBの比較を行っていきます。
今回は派生バージョンから本流のKBへある時点で機能統合するシナリオを想定し、
オブジェクトの差分を取得していきます。
本流の方をアクティブな状態にし、派生バージョンを右クリック→アクティブバージョンと比較を選択します。
こちらも前回の記事と同様に比較機能が表示され、リスト上のオブジェクトをダブルクリックをすることで差分の詳細を見ることが可能です。
基本的にはKBのスナップショットイメージ間での比較を行うイメージですね!
■機能統合(バージョン間マージ )
ここからは実際に派生バージョンを本流のKBへマージする作業をしていきます。
派生バージョンの方をアクティブな状態にし、本流KBを右クリック→バージョン間のマージを選択します。
以下の画面が表示されますので、分析ボタンを押下します。
差分のリストが表示されます。今回は全ての変更を適用します。(全てのオブジェクトにチェック)
マージボタンを押下すると、出力ウィンドウにコンフリクトが発生しているのが分かります。但し今回は想定内の動きとなります。
コンフリクトが発生している場合は適用元(派生バージョン)の変更で上書きされます。この辺りはGeneXusServerと同様の動きとなりますね。
コンフリクトを手直しし、ビルド→実行でマージ結果を確認します。
注意点
マージを行う際は差分を適用する側(今回は派生バージョン)をアクティブにすること
如何でしたでしょうか?
パッケージソフトウェア等で派生バージョンを管理する場合でもGeneXusの差分管理及びマージ機能が有効に使えることが分かりますね。
今回の検証をご参考いただければ幸いです。
バージョン管理に関連する検証は今回で一旦完了となりますがまた新しいネタがありましたら記事を上げていきます。
以上、最後までご覧いただきましてありがとうございました!